怪獣と呼ぶ前に / Before Calling It a Monster|伊勢宮町ホテル 2026

怪獣を倒さない物語を考えてみたい。
《ハマロカリスの休日》《499 seconds》と、その表現技法であるΔgraphyを通して、私たちが何を見て、何を「異物」とし、どこに境界を引いているのかを問いかける展覧会です。
■EXHIBITION INFORMATION
- 展覧会名:怪獣と呼ぶ前に / Before Calling It a Monster
- 作家:松龍 / Ryuji Matsushita
- 会期:2026年11月4日(水)– 11月24日(火)
- 時間:11:00–18:00
- 会場:エクスペリエンス伊勢 宮町ホテル 1Fカフェスペース / 1F GALERIE
- 形式:写真・映像・テキストによる展示
■STATEMENT
怪獣を倒さない物語
子どもの頃、私が親しんだ物語では、怪獣は倒されるべき存在だった。正義の側が怪獣を倒し、世界に秩序が戻る。その単純な構図の中で、私自身も世界の見方を学んできた。
しかし大人になり現実の社会を見るうちに、「正義」という言葉そのものを疑うようになった。互いに自分を正義だと信じるからこそ、相手を敵と名づけ、境界を引き、排除する。その繰り返しの中で、世界は本当に良くなってきたのだろうか。
だから私は、怪獣を倒さない物語を考えてみたいと思った。人間を襲わず、ただ私たちと同じ世界に存在するハマロカリスを通して、異なるものを異物と決める境界そのものを問い直したい。
■THREE QUESTIONS
この3つの問いは鑑賞順を示す章立てではなく、展示全体に重なります。
SEE / 見る
もし、変わらなかったものがすべて見えなくなったら、世界はどのように見えるだろう。
DIVIDE / 分ける
私たちは、何を「異物」とし、どこに境界を引くのだろう。
CO-EXIST / 共に在る
人ならざる存在と、同じ世界に在るとはどういうことだろう。
■EXHIBITION EXPERIENCE
ホテルのカフェ空間を使い、入口から3つのゾーンへ分岐します。固定された鑑賞順はありません。Zone A / B / Cのどこから見ても成立し、別の作品や言葉に出会うたびに、それまで見たものの意味が更新される構成です。
ZONE A|作品を身体で見る
《ハマロカリスの休日》横浜編・伊勢編を主展示とし、まず「何を見ているのか分からない」という視覚体験をつくります。
- 横浜編:赤レンガ+群衆、大さん橋、横浜港の3作品。A0横×1を吹抜けに吊り、A0横×2をポスターハンガーで展示。
- 伊勢編:8作品。20×24インチ、Nielsen額で長さ9,100mmの壁面に展開。
- HAMAROCARIS:A3縦の説明パネルをZone A入口側に配置。
ZONE B|方法と時間を知る
Δgraphyと《499 seconds》によって、視覚の仕組みと「499秒」という地球共通の時間条件を提示します。
- Δgraphy:「Δ = Image A – Image B」によって変化だけを抽出する表現技法。A3横の写真+説明パネル。
- 499 seconds:A3×9点を3行×3列で展示。Iceland / Tokyo / Australiaの順に構成。
- 499 seconds Statement:太陽光が地球に届く約499秒を、Iceland / Tokyo / Australiaに共通する時間として提示。
ZONE C|問いに出会う
展覧会Statementと、SEE / DIVIDE / CO-EXISTのThree Questionsを配置します。作品を制作した理由と、展示全体を横断する3つの問いに出会う場所です。
■WORKS
- ハマロカリスの休日 — 横浜編|3点
- ハマロカリスの休日 — 伊勢編|8点
- 499 seconds|9点
- Δgraphy|表現技法パネル
■SONG
「怪獣と呼ぶ前に」
この展示のThemeを反映した歌にしました。
自分がこの歌詞にあるように、怪獣を倒すサブカルに夢中になっていたころのロックと今のJPOPを混ぜたStyleにしました。
”怪獣を倒さない物語を考えてみたい。”というの想いを歌詞とステートメントが呼応するような展示にしたいと思っています。
ボカロは「ハマロカリスの休日」を歌ってくれた。Matriyaです。
怪獣と呼ぶ前に(歌詞を読む)
怪獣と呼ぶ前に——
wait
don’t name it yet
その目には
何が見えている?
子どもの頃の物語
怪獣が来て
ヒーローが立って
戦いが終われば
街は元どおり
I thought I knew
who was right
でも
もし
倒さない物語があるなら
その先には
何が見えるだろう
QUESTION ONE — SEE
What do you see?
QUESTION ONE — SEE
もし
変わらなかったものが
すべて見えなくなったら
世界は
どのように見えるだろう
怪獣と呼ぶ前に wait, let me see
怪獣と呼ぶ前に don’t name it yet
見えているものは what you see?
見ようとしているものは what you believe?
怪獣と呼ぶ前に
Look again
こちら側
向こう側
us and them
いつの間に
線は引かれた?
守るもの
遠ざけるもの
friend or stranger
その違いを
誰が決めるのだろう
QUESTION TWO — DIVIDE
Where is the line?
QUESTION TWO — DIVIDE
私たちは
何を「異物」とし
どこに境界を
引くのだろう
Name it
frame it
inside
outside
known
unknown
you and me
Who draws the line?
Who draws the line?
怪獣と呼ぶ前に——
QUESTION THREE — CO-EXIST
Can we stay?
CO-EXIST
Can we stay?
人ならざる存在と
同じ世界に在るとは
どういうことだろう
怪獣と呼ぶ前に——!
wait, let me see
怪獣と呼ぶ前に——!
don’t name it yet
SEE
何が見える?
DIVIDE
どこに線を引く?
CO-EXIST
同じ世界に在るとは
どういうことだろう
怪獣と呼ぶ前に
怪獣と呼ぶ前に
怪獣と呼ぶ前に
Look again
before you name it
before you draw the line
怪獣と呼ぶ前に
look again
■INSTALLATION VIEWS
会場写真は展覧会開催後に追加します。
■CREDITS
Artist: 松龍 / Ryuji Matsushita
Venue: エクスペリエンス伊勢 宮町ホテル
Exhibition design and text: 松龍
松龍作品収蔵されているお部屋はこちら
https://ise-miyamachihotel.com/stay/page-1425/
